昨日から新学期が始まり、娘は弁当を持参し始めた。イングランドは小3から給食が有料になるため、娘は弁当持参を希望した。
サンドイッチが嫌いな娘は週1だけサンドイッチ弁当で、後は日本弁当を持って行きたいと言うから、母ちゃん頑張るしかない。

昨日は弁当初日であるから、私も張り切った。学校に迎えに行くと娘から「弁当全部食べた!有難う!」と言われ、良かったと思った。
娘の後ろから、クラスメイトの女の子が祖母と歩いて来た。
祖母が私に「これ見て…」と弁当袋を見せた。中は嘔吐物が散乱したような感じになっていた。
祖母は「信じられへん!こんな小さい子のランチに缶のスープ持たすなんか!」と怒っていた。
学校教頭をしている母親は料理が苦手であるから、娘のランチに缶のスープを持たせたらしい。しかもスープはマヨネーズが入っていた空き瓶に移し替えてあり、蓋がちゃんと閉まっていなかったようで、スープが散乱してしまった。
このため、この子は何も食べれないま一日を過ごした。
他にサンドイッチなども持たせておらず、スープだけであった。

学校併設の保育園のゴミの日は、イギリス人が大好きなトマトスープ缶で溢れている。缶のスープだけを持たせる母親がいる事はオーストラリアの保育園に勤めていた時から見て来たから驚かないが、小学校のランチにもそれを持たせるのか〜と思わず考えてしまった。
というのも、保育園では電子レンジで温めてくれるが、小学校ではそれはしないと初めから通達があった。
だからスープは脂浮きしたりするし、皿にも移してくれないから、缶のまま、瓶のまま飲まねばならない。

ローマに別荘を持ち、新車のベンツに乗り、いつも綺麗なキャリアママは、我が娘の弁当袋に缶のスープを一つ放り入れる事に罪悪感は無いのだろうか…

祖母は私に「孫娘が不憫でたまらん。せやけど私がやったら最後、当たり前に押し付けて来よる。これも息子が愛する嫁と受け止め、気持ちを押し殺すしかない」と言った。

今日は娘がツナマヨ巻き寿司を持って行った。クラスメイトの女の子は、今日もトマトスープだった。
瓶には移して来ず、缶一つだったという。
なんだか虚しい気になった。