車椅子に乗っている妻と思われる女性を押しながら、夫らしき人が店内に入って来た。
いきなり「紺色の商品全部見せろ」と言ってきた。
私は自慢じゃないが、店内にある全ての商品を把握しているし、前夜(職場を出る前)に明日の朝に入荷する商品が何かを全てチェックしているため、在庫が全て頭に入っている。

生憎、今期は紺色が無い。
あるのはあるが、オッサンが言うている商品ではない。
念のため私はサイズを聞き、見る素振りを見せたが、やはり無いもんは無い。
オッサンに「すいませんが、お探しの商品で紺色か青色はありません」と伝えた。

するとオッサンは「ちゃんと探せ!!」と怒鳴った。
私は「以上の商品しかありません。お探しの商品はここにはありません。申し訳ありません」と断った。
車椅子に乗った妻らしき女性は「時間の無駄やったわ、こんなクソみたいな店に来た事が」と言った。
オッサンは私に「使えないビッチ」と暴言を吐いた。

苦笑いで見送ろうとしたその時、私の後ろにいたお客様のおばちゃんが「ちょっと、今のは失礼、いや人として最低だわ!店員だからといって、何を言われて良いわけじゃない。欲しいものが見つからなかったからって、店員に暴言を吐くのは違うわ!!客としてあなたの暴言が耳に入り、非常に不愉快だわ」とオッサン夫婦に待ったをかけた。

オッサンはおばちゃんを睨みながら出口へ向かった。
私が思わず吐きそうな顔をして上を見上げ、それから大きくため息を付いて仕事に戻るのをおばちゃんが見て、私の肩うでをさすりながら「あんな客に気分を害されたんじゃあ、あなたの1日が疲れてしまうわね。言われた言葉は忘れなさいね」と言葉をかけてくれた。

泣かせるやんかー!!泣き3

おばちゃんはその後、2つの商品を買って帰ってくれた。
全部タダであげたい思いであったが、さすがにそれは出来ず、私はおばちゃんに心からお礼を言った。
おばちゃんに感謝である。

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